野田樹潤18才! JKスーパーフォーミュラーレーサーJuju誕生!③ ~2022-2023年編~

ヨーロッパで経験を積み日々たくましくなっていくJuju。

いよいよ世界を転戦します。この記事の後半ではいよいよ時速300kmに足を踏み入れます!

①国内編はこちら
②欧州F4参戦編はこちら

2022年の主戦場はWシリーズ

NODA Racingを卒業したJujuは、2022年シーズンWシリーズで戦うことを決心しました。

Wシリーズは、女性だけで争うフォーミュラーカーレースで、カテゴリーとしてはFIAのF3とF4の中間に当たります。

1750cc 直列4気筒シングルターボチャージのエンジンを、FT-318のシャーシに積むワンメイクレースで、F1のサポートレースとして10ラウンドが予定されていました。

このシリーズは、F1に参戦する女性ドライバーを育成することも目的の一つなので、Jujuはアカデミーのサポートを受けての参戦です。

今までとは勝手が違う事も多く、マシンのセッティングも納得できるレベルで競技するのは難しかったようです。

順位ドライバーMIA1
MIA2
CAT
SIL
LEC
HUN
SIN
ポイント
1 ジェイミー・チャドウィック111112Ret143
2 ベイスク・フィッセール375543193
3 アリス・パウエルRet231451286
4 アビ・プリング462395673
5 ベレン・ガルシア7478213458
6 マルタ・ガルシア11961864345
7 ネレア・マルティ63893121244
8 エマ・キミライネン1554212Ret942
9 ジェシカ・ホーキンス2Ret1161014537
10 ファビエン・ウォールウェンドRet119476832
11 サラ・ムーア88101087726
12 ブルーナ・トマセッリ517121111101411
13 アビー・イートンRet13167Ret81011
14 野田樹潤12151316139Ret2
15 ビアンカ・ブスタマンテ914151715Ret152
16 クロエ・チェンバーズ1410Ret13Ret11111
17 エメリー・デ・ヒューズ101214151616131
18 テレサ・バビッチコヴァ1316171214150
19 エイラ・アグレン160
順位ドライバーMIA1
MIA2
CAT
SIL
LEC
HUN
SIN
ポイント

2022年のWシリーズは、上記の7ラウンド、8レースで運営側の都合により突然以降のレースが中止となってしまいました。

Jujuは、唯一ハンガリーのレースで9位入賞を果たし、2ポイントをゲットしました!

でも、本人にとっては不本意なレースが多く、これまでのNODA Racingでの参戦とは違った苦労が多くあったようです。

9位入賞したブタペストのレース

ずっとトラブル続きで不本意なレースが続いていたJujuですが、ここブタペストでも状況は改善せず。

プラクティスでマシンが真っ直ぐ走らず、まともなセッティングを出せないまま臨んだ予選は出走18台中16位。

厳しい状況で決勝を迎えます。

しかし、決勝を走り出してみると、なぜか不調は解消していて、マシンは真っ直ぐに走る!

セッティングが出来ていないとはいえ、そこは天才Jujuの面目躍如。

突っ込み重視で前を行く車を次々とパスし、終わってみれば9位入賞という結果でした。

ちなみにこの日は、ファン投票で選ばれるドライバー・オブ・ザ・デイにも選ばれて、久しぶりに本人も納得のレースとなったようです。

22年はドレクセラーカップにも参戦!

21年に続いて、Jujuは22年もドレクセラーカップにも参戦します。

Wシリーズの間をぬって、強行軍にあることもあったようですが、Jujuにはこの混合レースと相性がいいのでは?と思わせる何かがあるように感じます。

Jujuの開幕戦はモンツァで、F3リージョナルクラスのマシンを駆って参戦です。

ところがしょっぱなからアクシデントに見舞われます。

予選で序盤タイヤをあたためて、いざアタックに入ったところで、前を行く車をオーバーテイクしようとして接触、足回りを壊してしまいます。

懸命の修理作業を施すも決勝スタートには間に合わず、第1レースはピットスタートとなってしまいました。

このレースは参加台数が多く、何と39台の様々なクラスの車が出走しました。

Jujuは最終のシケインでオーバーテイクを繰り返し、25位でのフィニッシュとなりました。

続く第2レースは最後尾からのスタートです。

第1レースに続いても前途前の車に次々と襲い掛かるJuju。

このレースでも前を行く車を抜きまくって、最終的には11位でゴールを駆け抜けました。

第2戦はチェコのブルノサーキット

Wシリーズで初のポイントをゲットしたJujuは、チェコに移動してドレクスラーカップの第2戦に臨みます。

大きなトラブルもなく迎えた決勝第1レース。

マシンの性能で上回るダラーラ勢を抑え、スタート直後に1つポジションを上げたJujuは、そのまま抑えきってクラス優勝!

第2レースも同様に危なげないレース運びで連勝を飾りました!

Jujuが駆るリージョナルのマシンは、ダラーラ勢と比べて車重が200kgも重く、ダウンフォースでもかなりのハンデがありますが、そんな状況でも勝ってしまうJujuはやはり天才なのだと思います。

イタリア バレルンガで総合4位!

ドレクスラーカップの次の試合はイタリア・バレルンガ。

Jujuにとっては初めてのコースです。

予選はウェットとドライが混じる難しいコンディションながら、マシン性能で上回るダラーラ勢に割って入り、第1レース7位、第2レース8位で決勝を走ることになりました。

そして、第1レースではばっちりスタートを決めてダラーラ勢を早々にかわし、何と総合4位でフィニッシュ!

続く第2レースも総合5位と、Jujuにとっては満足度の高いレースとなったのではないでしょうか。

このレースで22年のヨーロッパでのレースは最後となり、Wシリーズの残りの試合を戦って、いよいよ23年シーズンに突入します。

2023年はドレクスラーカップに加えて、イタリアジノックスF2000トロフィーにも参戦

2023年のシーズンJujuはイタリアを中心に開催されるジノックスF2000トロフィーと、昨年も出場したドレクスラーカップに参戦することが決まりました。

加えてもう一つ重要なことが!

昨シーズンまでJujuは、リージョナルのマシンでハンデを負った状態で参戦していました。

しかし、このシーズンからF3最強マシンであるダラーラF320をゲット!

最強のマシンを得てJujuは水を得た魚のように暴れまわりますw

2023年初戦はイタリア・ムジェロ

この年からJujuは最強のマシンを得て、スパーフォーミュラークラスに参戦。

その実力をいかんなく発揮して、予選では見事トップを取り、ポールポジションで決勝2レースを戦います。

第1レースでは、スタート直後にセッティングトラブルで6位まで順位を落とすも、最終ラップでs周回遅れを含む前3台をかわし、4位でフィニッシュ!

第2レースに期待がかかります。

続く第2レースではポールポジションでスタートし、開始直後から後続を引き離して危なげなくそのままゴール!

見事ポールトゥウィンで2023年初戦を飾りました。

ドレクスラー第2、3戦は不完全燃焼

ドレクスラーカップ第2ラウンドはイタリアイモラでの開催でした。

第1レースは5番グリッドスタートで、レース中2台抜き去り3位表彰台!

第2レースでは予選のトラブルで出走37台中34位からのスタート。

前を行く車をオーバーテイクしまくるも、4位でフィニッシュとなりました。

続く第3ラウンドはオーストリアのレッドブルリンク。

第1レースは2位表彰台。

第2レースはレース序盤のアクシデントにもめげずトップを猛追するも、最後はマシンがいう事をきかずサンドトラップにはまって無念のリタイアとなりました。

ドレクスラー第4ラウンドはイタリア・バルレンガ

このレースの直前、Jujuのダラーラはずっとだましだまし使ってきたシャシーのトラブルが顕在化。

徹夜の作業で組み上げるも、木曜のフリー走行には間に合わず。

ただ、組みあがったマシンは調子が良く、土曜の予選ではポールポジションを獲得し、Jujuの調子の良さをうかがわせます。

しかし、調子が良い時ほど魔が差すもの。

第1レース、ポールポジションのJujuはスタートでエンジンをストールさせてしまいます。

一時は14位まで順位を落としますが、いつものように前を行く車を抜き去って、最後は3位でフィニッシュ!

3位で表彰台に乗りました。

翌日行われた第2レース。

ポールポジションのJujuは前日の反省からからかなり慎重なスタート。

2位の車からブッシュを受けるも、徐々に本領を発揮して後続の車を引き離しにかかります。

11週目にはこの週のファステストラップを記録し、ポールトゥウィンでチェッカーフラッグを受けました!

メカニックとドライバーが良くかみ合って、会心の勝利を挙げることができました。

ドレクスラー第7、8ラウンドでの大活躍

後述するユーロフォーミュラーとの兼ね合いで、第5,6ラウンドを欠場した後に臨んだドレクスラーカップ第7ラウンドはチェコのブルノサーキットで開催されました。

この後の第8ラウンド、ドイツのホッケンハイムと合わせて、Jujuは無類の強さを発揮します。

すべての予選でトップタイムをたたき出し、計4レースすべてでポールポジションを獲得します。

ただ、第7ラウンドの第1レースで、不可解な判定が下ります。

ポールトゥウィンで終わったはずのレースで、レース終了後にJujuに不可解な判定が下され、30秒のペナルティが加えられて、優勝したはずのレースで順位が取り消されてしまいます。

続く第2レースでは、第1レースでのうっぷんを晴らすかのように攻めた走りを展開し、2位に12秒の大差をつけて勝利!

第8ラウンドの2レースも連続でポールトゥウィンを飾り、圧倒的な勝利を収めました。

最終戦はイタリア・ミラノ Jujuついにチャンピオンに!

1位と3ポイント差の2位で迎えた最終ラウンド。Jujuがチャンピオンシップ獲得に挑むのはイタリア・ミラノサーキット。

予選のタイムアタックでトラブルに見舞われるも、最後の2ラップで巻き返し、最終ラウンドの2レースで両方ともポールポジションを獲得します。

タイトルを意識してか、いつになく慎重にレースを進めるJuju。

その甲斐あってか、ポイントランキング1位の選手を抑えて第1レースで優勝し、ついにポイントランキングでもトップに立ちます。

続く第2レース。

スタート直後の第1コーナーで、逆転のチャンピオンシップを狙う2位のベルタが強引にかぶせてきて、Jujuはコースをはみ出して2位に後退してしまいます。

しかし、自力で勝るJujuは焦りを見せることなく冷静なレース運びを見せ、相手に後ろからプレッシャーをかけます。

レース中盤から後半に差し掛かるころ、前を行くベルタは周回遅れを強引にかわそうとしてコースアウト。

Jujuはこのチャンスを逃さずトップに立って、そのままチェッカーを受けました。

ついに、F3カテゴリーで史上初となる女性チャンピオンが誕生した瞬間でした!

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