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AGA治療薬はどう選ぶ?ガイドラインの推奨度Aと薬の役割を整理

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AGA治療について調べ始めると、薬の名前が一気に増えます。

フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル。外用、内服、ガイドライン、推奨度A。さらにクリニック独自の治療名まで出てきます。

強い薬を選びたくなるのは、自然なことです。髪のことが気になっているのだから、できるだけ効きそうなものを選びたい。これは普通の感覚だと思います。

ただ、薬は強い・弱いだけで見るものではありません。何に働くのか。どの状態に対して使うのか。安全性と続けやすさをどう考えるのか。ここを分けないと、かえって選べなくなります。

この記事では、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」を軸に、男性AGAの治療選択肢を整理します。

Mindsガイドラインライブラリでも、同ガイドラインは男性型・女性型脱毛症の診療ガイドラインとして掲載されています。現時点で治療の大きな地図として使いやすい資料です。

ここで大事なのは、ガイドラインを「自分で薬を決めるためのランキング」として読まないことです。医師に何を聞くかを整理するための材料として読む方が、実際には役に立つと思います。

推奨度Aは「自分に必ず効く薬」ではない

最初に、ここをはっきりさせておきます。

男性AGAでガイドライン上、中心的な選択肢として推奨度Aになっているのは、フィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用です。

推奨度Aというのは、現時点の科学的・臨床的な根拠から、専門家が標準的な選択肢として強く勧めているもの、と考えると分かりやすいと思います。

これは「誰にでも必ず効く」「三つ全部使えばよい」「A以外は全部意味がない」という意味ではありません。

要は、お墨付きのある選択肢ではあるけれど、自分にどう使うかは別の話、という事です。

ガイドラインの読み方

推奨度は、薬の人気ランキングではありません。作用点、対象、使い方、副作用、継続性を分けて、診察で質問するための出発点として使います。

まず、AGA治療の地図を一枚で見る

検索でよく見る治療を、ガイドライン上の位置づけと役割で並べると、だいたい次のようになります。

治療・薬 男性AGAでの推奨度 主な見方 最初に確認したいこと
フィナステリド内服ADHTが作られる経路へ働く作用、副作用、評価時期
デュタステリド内服ADHTが作られる経路へ働くフィナステリドとの差を強さだけで見ない
ミノキシジル外用A発毛を促す側から働く濃度、塗り方、頭皮の状態
自毛植毛B本人の毛包を移植する手術、費用、移植範囲、術後管理
LED・低出力レーザーB機器を用いた治療機器、照射条件、根拠の範囲
ミノキシジル内服D外用薬とは別枠で考える国内承認状況、リスク、代替案

この表を見たときに大事なのは、Aが一軍、Bが二軍、Dは論外、という読み方をしないことです。

飲み薬、塗り薬、手術、機器では、目的も負担も違います。比較するなら、まず役割を分ける必要があります。

フィナステリドとデュタステリドは、DHTの経路を見る

フィナステリドとデュタステリドは、どちらも5α還元酵素に関わる薬です。

5α還元酵素は、テストステロンからDHTが作られる過程に関わります。AGAを理解するうえでは、このDHTの話を避けて通れません。

ここでよく出てくるのが、「デュタステリドの方が強いのか」という疑問です。

たしかに、阻害する酵素の型という意味では違いがあります。ただ、広く阻害するから自動的に上位、という読み方はしない方がよいと思います。副作用、費用、処方判断、これまでの治療歴も関係します。

フィナステリドの作用から確認したい方は、5α還元酵素とDHTの関係を読むと土台が分かります。二つの薬の違いは、フィナステリドとデュタステリドを強さ以外の軸で比べた記事で整理しています。

ミノキシジル外用は、別の方向から見る

ミノキシジル外用は、フィナステリドやデュタステリドの代わりにDHTを減らす薬ではありません。

発毛を促す側から考える薬です。

なので、「フィナステリドとミノキシジルはどちらが強いか」という聞き方をすると、少し話がずれます。ブレーキとアクセルのどちらが優秀かを聞くようなもので、役割が違うからです。

進行に関わる経路を見る薬と、毛の成長を促す方向で使われる薬。この違いを先に整理すると、治療の組み合わせも見えやすくなります。詳しくは、フィナステリドとミノキシジルの違いでまとめています。

ミノキシジル内服は、外用薬と同じ棚に置かない

ミノキシジルで特に混乱しやすいのが、外用と内服です。

同じミノキシジルという名前がつくので、単純に「塗るより飲む方が強い」と考えたくなります。

でも、ガイドライン上の位置づけは大きく違います。2017年版ガイドラインでは、ミノキシジル外用は推奨度A、ミノキシジル内服は推奨度Dです。

ここは分けて考えた方がよいです

ミノキシジル内服は、日本でAGA治療薬として承認されている標準治療とは別枠で考える話です。検討する場合は、期待する作用だけでなく、承認状況、リスク、代替案を医師に確認する話になります。

私は製薬会社で、発毛作用を持つ新規化合物の研究開発に携わりました。細胞や動物の実験で期待できる作用が見え、臨床試験まで進んだ候補化合物でも、皮膚障害が認められて開発中止になった経験があります。

薬理作用が見えることと、多くの人が治療として使えることは同じではありません。ここは、かなり大事な線引きだと思います。

市販の育毛剤、発毛剤、処方薬を混ぜない

市販の育毛剤や育毛シャンプーを先に試したくなる気持ちは分かります。

いきなり診察は大げさに感じる。薬は怖い。まずはドラッグストアで買えるものから、と思う人もいるはずです。

ただ、AGAは疾患です。臨床試験で効果が確認され、ガイドラインでも位置づけられている治療薬があります。

育毛剤、発毛剤、処方薬、シャンプーを同じ「薄毛対策」として並べると、かなり分かりにくくなります。分類から整理したい方は、市販育毛剤とAGA処方薬の違いを確認して下さい。

クリニック独自の治療は、標準治療と分けて見る

AGAクリニックのページを見ると、ガイドラインの中心的な選択肢以外にも、いろいろな治療名が出てきます。

選択肢があること。クリニックで扱っていること。日本でAGA治療薬として承認されていること。ガイドラインで強く推奨されていること。

これは、それぞれ別の話です。

新しい、強そう、組み合わせが多い。そういう言葉に引っ張られる前に、「これは標準治療なのか」「どこまで確認されているのか」「ほかに選択肢はあるのか」を聞ける状態にしておく方がよいと思います。

診察前に、五つだけ質問を持っておく

診察に進むと、つい「一番効く薬はどれですか」と聞きたくなります。

もちろん、それも自然な質問です。

ただ、私は次のように聞いた方が、後で判断しやすいと思います。

  1. 私の状態で、AGAという前提でよいですか
  2. この薬を候補にする理由は何ですか
  3. どんな変化を、いつ確認しますか
  4. どのような症状があれば連絡すべきですか
  5. 費用、通院、配送を含めて、続ける条件はどうなりますか

納得できなければ、その場ですぐ決めなくてもよいと思います。説明を聞いて、持ち帰って考えることも普通の選択です。

診察で何を話すか不安な方は、先にAGAオンライン診療の初診準備を読んでおくと、伝える内容を整理しやすくなります。

治療を始めるなら、評価時期も先に決める

AGA治療は、今日始めて明日分かるものではありません。

毎日鏡を見て、昨日より増えたか減ったかを考えると、かなり疲れます。

だから、治療を考えるときは「何を使うか」だけでなく、「いつ何を見るか」もセットで考えた方がよいです。

3か月、6か月で何を確認するか。写真をどう残すか。変化がないと感じたときに、何を相談するか。ここは、AGA治療を3か月・6か月でどう確認するかで整理できます。

オンライン診療へ進む前に見ること

薬の種類が少し見えてくると、次に気になるのは診察方法と費用です。

対面で頭皮を見てもらう方がよい場合もあります。一方で、通院時間がネックになって相談を先延ばしにしているなら、オンライン診療の方が動きやすいこともあります。

オンライン診療は、画面越しだから軽い治療という意味ではありません。医師の診察を受け、必要に応じて薬を処方してもらう仕組みです。

相談方法で迷う場合は、まずAGAオンライン診療と対面診療の違いを確認して下さい。

費用、初診、薬の受け取りまでまとめて見たい場合

レバクリを候補の一つとして、料金の見方、診察の流れ、薬の受け取りまで整理した記事があります。薬を決める前に、続けられる条件を見ておくと判断しやすくなります。

AGAオンライン診療の費用・初診・受け取りを確認する

まだ治療を選ぶ段階ではない方へ

ここまで読んで、まだ薬を選ぶ段階ではないと感じた方もいると思います。

それはそれでよいと思います。AGAかどうかを自分で決めつける必要はありませんし、治療薬の名前を全部覚える必要もありません。

まず髪の変化、原因、進行の仕組みから戻りたい方は、AGAの総合案内へ戻ってください。

持ち帰るのは、薬名ではなく判断の順番

男性AGAで中心になる選択肢は、フィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用です。

でも、この記事で本当に持ち帰ってほしいのは、薬の名前ではありません。

AGAという前提でよいか。
何を目的にした治療か。
何が確認され、何がまだ分からないか。
続けて評価できるか。

この順番を持っていれば、強そうな言葉や安さだけに引っ張られにくくなります。私は、それがガイドラインを読む一番実用的な意味だと思います。

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