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有時庵

日時:2019年11月30日(土)10:00-17:00
担当:大河戸正明、根岸隆行、川島純也、野口修一、柏木裕幸、工藤裕子、市川幹朗、青木律典、村上譲(以上、社会人スタッフ)、石渡遼、顔欣、鈴木元太(以上、学生スタッフ)
入場者数:321名

初めて建築イベントに関わりました。《有時庵》では参加者とのコミュニケーションがあったのでやりがいがありました。建物の見え方だけでなく、参加者がどの場所から建物を見ているか、どの部分に着目して、その時どんな体勢なのか、など参加者を観察していると新たな発見があったように思います。今までは自分が主体として建築をどのように感じるかということを重視してきました。しかし今回、建物公開イベントのスタッフとして関わることで、建物だけでなくその周辺や見学者の様子を観察できた体験は貴重でした。建築を志す学生としてこのような建築の捉え方をもっと身に着けたいと思いました。

《有時庵》は計321名にご来場いただきました。年齢層は30,40代の男女が多かった印象です。昼過ぎから午後の時間帯がピークでした。《有時庵》を当初から目的として見に来られる方がメインで、建築関係者も数多くいらっしゃいました。通りを歩いていた地元の方がたまたまこのイベントを知り、スタッフに声をかけることもありました。普段は公開されていないため、地元の方にとっても滅多にない機会となっていたようです。地元の方は建物の存在は知っているものの、それが茶室であることを知らない人も多くいました。子連れの家族がたまたま御殿山庭園を訪れ、そのついでに《有時庵》を見学される方もいました。

全体的に参加者からの評判はよく、「硬い材料を使っているのにもかかわらず優しい印象を受けた」「トップライトの光がきれいそう」などの感想がありました。時間によっては建物の写真を撮りたい人の列ができることもありました。周囲の木々とともに撮影したり、少し離れて坂の上から撮影する人も多く見受けられました。特に建築関係者は長い時間滞在されているように見受けられました。夕方になり日が暮れてくると寒さが強まりましたが、来場者が途切れることはありませんでした。照明が灯もると、建物の雰囲気が日中とは異なり、また違う魅力が感じられるようになりました。

レポート・写真撮影:鈴木元太
写真撮影:川島純也、和田菜穂子