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ツアー「はじめて学ぶアントニン・レーモンドの建築」
日時:2019年11月30日(土) 9:00-12:00
見学場所:カトリック目黒教会(聖アンセルモ教会)、星薬科大学
参加者:14名
ナビゲーター:和田菜穂子(東京建築アクセスポイント)
担当:佐原由華(学生スタッフ)
初めてツアーをサポートしました。集合場所の目黒駅で参加者の皆さんにお会いした時、初めてということもあって私の手際が悪かったのですが、ナビゲーターの和田先生がなごやかな雰囲気を作ってくださったので、だんだん緊張がほぐれていきました。
最初の《カトリック目黒教会》(聖アンセルモ教会)では、屋内での私語が禁止だったため、外でまず外観の説明が行われました。その後、内部に入り20分ほど自由に見学しました。建物内部に一歩足を踏み入れると、全く想像していなかった静謐(せいひつ)な祈りの空間が現れました。思わず感嘆の声が漏れる方もいらっしゃいました。レーモンドが独自にデザインした黄金の天蓋が正面にあり、妻ノエミによる十字架の道行のレリーフが両壁にあります。皆さん夢中でそれらの写真を撮っていました。内部見学後、今度は外で参加者と質疑応答が行われました。
その後、電車で移動し、武蔵小山の長いアーケードの前で、和田先生によるクイズが行われました。アーケードの長さは750mあるそうです。クイズで参加者同士がさらに打ち解け、より和やかな雰囲気になりました。
《星薬科大学》に着くと、やはり最初は外周を巡りました。独立してすぐの戦前の建物なので、レーモンドの師であるフランク・ロイド・ライトの影響が伺えます。特に正面玄関の幾何学的な装飾が顕著な例です。内部に入ると両側にあるスロープが特徴です。ツアーの目玉である講堂では大学の事務の方から説明を受けました。戦時中は空襲の被害に合わなかったこと、戦後はGHQに接収されたこと、スロープの壁面に飾られている絵の内容、など興味深い話を伺いました。
ツアーを通じ、実際の建築を見ることの重要性を学びました。貴重な経験を得ることができ、ボランティアスタッフとして参加してよかったと思います。
レポート:佐原由華
写真撮影:山田新治郎