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ツアー「オフィスビルと大規模開発を巡る」

日時:2019年11月30日(土) 10:00-12:00
見学場所:天王洲アイル、品川シーサイドフォレスト、大森ベルポートなど
参加者:12名
ナビゲーター:磯達雄(東京建築アクセスポイント)
担当:中村竜太(学生スタッフ)

東京モノレール天王洲アイル駅に集合し、まずは天王洲アイルの再開発エリアを見学しました。このあたりは江戸時代に外国船に対抗するための砲弾場(第四台場)があった土地でした。その後、埋め立てがおこなわれて、1980年代のバブル期に計画、1990年代前半に竣工したビル群を中心とした再開発がおこなわれたのが《天王洲アイル》です。建物用途としては、オフィスが中心です。バブル期に計画されたため、外装材などは高級感のあるものが使われています。また、建築的にはポストモダンといわれる時期にあたり、ビルの上の部分を特徴的にすることでその建築物に個別性を与えるような傾向が見られました。ツアー参加者からも、「ビルの上のほうには何があるのですか?」という質問があり、こうしたデザインに対するみなさんの関心の高さが伺えました。

《天王洲アイル》を後にし、京浜運河沿いを歩いて、次は《品川シーサイドフォレスト》にやってきました。ここはかつてJTの工場があった場所です。90年代に計画され、2000年代に竣工した再開発であり、ショッピングセンターや集合住宅など生活に根ざした施設がおかれています。先ほどの《天王洲アイル》と比較すると90年代の再開発と2000年代の再開発の違いが見えてきます。まず、プログラムがオフィス中心のものからより生活に根ざしたものになりました。また、使用されている建材から、高級感のあるバブル期のものから変化している違いが見てとれました。また、近所に住んでいる参加者から、建設中のお話を聞くこともできました。

最後は電車を乗り継いで大森駅までむかい、《大森ベルポート》を見学しました。いすゞの工場があった場所で、今でもいすゞの本社が入っています。この建物でも、以前このビルで働いていた参加者の方にビルに関するお話を聞きました。いくつかの棟に分かれており、その間の公開空地をガラスの大屋根で覆うことで巨大なアトリウム空間を作り出しているのが《大森ベルポート》の特徴です。この日はちょうど、バスケットボールの3on3の大会がおこなわれており、にぎわっていました。様々なイベントや人々の行為を包含する空間としてきちんと機能していることがよくわかるタイミングで見学できてよかったです。

参加者は20代後半から70代くらいの幅広い年代の人が参加しており、男女比は半々でした。ツアー後に、「この後どのコースを見てまわるのがおすすめですか?」と質問を受けたので、個人的に最後のクロージングトークまでのおすすめルートをお伝えしました。

レポート・写真撮影:中村竜太
写真撮影:神谷達之